今井繁三郎美術収蔵館[鶴岡市]

第4回 次代につなぐやまがた景観賞県知事賞〈平成 18 年〉

 


自然空間に溶け込む佇まい
江戸時代に作られた土蔵を移築して設置された美術館。田園や森などの周辺の自然に溶け込んだ建物は、ひっそりとした佇まいながら、存在感のある景観を演出している。故今井繁三郎氏の人柄を示すかのような建物の配置や展示方法ならびにそれを守り続ける家族の思いも高く評価された。

今井繁三郎氏は明治43年に鶴岡市(旧羽黒町)で生まれた洋画家。戦前は中央の美術界で活躍し、美術誌「美し之國」に携わる。戦後は日本各地で美術振興に尽力、平成14年1月に91歳で亡くなった。同2年に開館した美術館では、故人の作品と故人が日本や世界各地で収集した美術工芸品のコレクションを常時展示している。建物は江戸時代に築造された鶴岡市山王町の旧家真嶋家の土蔵をほぼ原型を変えずに移築したものである。
●鶴岡市羽黒泉野
●お問い合わせ/今井繁三郎美術収蔵館 TEL 0235-62-3667
●休日/月曜、12〜3月(臨時休館あり)
●営業時間/10:00〜17:00
●入館料/300円
●駐車場/20台