第3回 次代につなぐやまがた景観賞同友会大賞〈平成 17 年〉
歴史的にも価値のある歴史遺産
正室や子ども、側室が一緒に埋葬されている点が全国でも珍しい。墓所はいずれも江戸時代に建立されたもので、総欅造りの均整の取れた美しい建物である。
江戸時代に最上地方一円を治めた新庄藩主戸沢家(十一代)の墓所で、瑞雲院に6棟、上西山の桂嶽寺に1棟あり、ともに御霊屋と呼ばれている。桂嶽寺の御廟所には二代目藩主・正誠が、瑞雲院の御廟所には正誠を除く十代の藩主の墓石が納められている。造りは単層宝形造りで、大きさはそれぞれ異なるが、いずれも総欅造りで、石場の上に土台を据え丸柱を立て柱間に厚い板をはめこんで壁としている。入り口は観音開きの扉、床は石畳で板敷きはない。屋根は全て茅葺きであるが、桂嶽寺の御廟所だけは近年木羽葺きに替えられた。
●新庄市十日町
●お問い合わせ/新庄ふるさと歴史センター TEL 0233-22-2188