山形経済同友会の1月例会が26日、山形グランドホテルで開かれた。例会には、会員ら60人が出席し、鈴木隆一代表幹事が、東京で開催された経団連労使フォーラムで戸倉会長が、賃金交渉において物価動向への考慮がこれほど強く求められた記憶がほとんどない。賃金と物価の好循環の実現に向けた正念場であり同時に絶好のチャンスと位置付けていると述べ、更に基本給を引き上げるベースアップの重要性を確認し、賃上げを前向きに検討しようと呼びかけたと紹介。また、東京のある信用金庫の中小企業への調査から賃上げを行う予定の企業は4社に1社と大変少ない結果だが、だから我が社も賃上げをしないと考えるのか、それとも自社のターニングポイントと捉えて踏ん張るか、ここが正念場で、私たちはいま、文字通り大きな分かれ道に立っていると認識しているとした。そして、故本間利雄氏が代表幹事を務められた平成6年度事業「創るめ」から、「創るめ」というのは、若い芸術家の才能、その芽を育てる事業で、更に私たちが美しい豊かなものをみる目を養うこと、そして「創るめ」とは伝統産業の技術をベースに新しい時代の芽を創出することを目指した山形経済同友会の造語であると説明。その具体的な事業として、テレビ番組「提言の広場」の最後の5分間で、山形の若い芸術家を紹介し、本人が自分の作品を前に、その芸術論や自分の作品に込めた思いを語り、その年の出演者は51名に上りその翌年には番組の内容を258ページの本にまとめた単行本「創るめ」を発刊。山形経済同友会がかつてはこのような活動を行ったことを誇りに思うとともに、いま私たちに何が出来るか考えてみたいと思い、本日、画家で壁画師の小林舞香さんをお招きし、若い人たちを応援することは、私たちの喜びでもあるとあいさつした。そのあと、本日の司会を務めた加藤聡副代表幹事が、「令和5年度基調方針策定の作業」と「2022明るい山形MVP賞表彰式」の予定、「第35回全国セミナー長崎大会」の案内、「提言の広場」のユーチューブ配信、「当面の予定」など会務報告を行った。
当面の予定
2月 1日(水) 令和5年度基調方針検討会議① (山形テレビ 10:30~12:00)
2月15日(水) 令和5年度基調方針検討会議② (山形テレビ 10:30~12:00)
2月28日(火) 常任幹事会 (山形グランドホテル10:00~10:30)
2月28日(火) MVP賞表彰式例会 (山形グランドホテル10:30~12:00)
3月 1日(水) 提言の広場委員会 (山形テレビ 10:30~12:00)
3月 7日(火) 常任幹事会 (山形グランドホテル10:00~)
3月 7日(火) 月例会 (山形グランドホテル10:30~12:00)
4月13日(木)・14日(金) 第35回全国経済同友会セミナー (長崎市)
11月 6日(月) 全国代表幹事円卓会議 (奈良市)
その後、蔵王温泉を活動拠点に発信している小林舞香氏が、「山形から世界へ」と題して講演。2010年にニューヨークで個展を皮切りに画家活動を始め、2015年から海外での活動を本格化させ、ニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドン、アムステルダムなどで個展を開催した。これまで自身の問題解決は4つの解決方法からが、山形に移住して来て変わったことは、5つめの解決方法「共有する」ことが加わり、これまでの自分は「孤高の美学を貫きすぎることで孤独になっていたのでなないか」と振り返り、これから自由な表現者として世界に発信し続けて、山形に行ってみたいと思ってもらえるような活動をしていきたいと話し、4月29日から5月14日までやまぎん県民ホールで個展を開く予定も紹介した。